坂口 昌徳Masanori Sakaguchi

所属:筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構

研究テーマ

基礎生物学

睡眠と記憶のメカニズムとその病態モデルの研究

01 研究概要

私たちは以下のテーマの研究をしています
1. 睡眠が記憶に果たす役割とその病態との関わり
2. 成体脳で新生するニューロンが睡眠中の記憶固定化に果たす役割
3. 意識状態の遷移とそのメカニズムの解明
このために、光遺伝学を用いたターゲット神経細胞のリモートコントロール技術、光イメージングによるニューロン興奮活動のリアルタイムモニタリング、記憶行動学の手法などを用いています。その他に共同研究で人工知能技術、スパコンを用いた数理解析技術、遺伝子組換え霊長類の病態モデル等の研究を行っています。

研究室サイト
櫻井研究室メンバー

櫻井研究室メンバー

02 主な論文

     

Akers KG, Chérasse Y, Fujita Y, Sakthivel S, Sakurai T, Sakaguchi M*, Regulatory influence of sleep and epigenetics on adult hippocampal neurogenesis and cognitive and emotional function, Stem Cells 2018 Feb. *=corresponding author, DOI: 10.1002/stem.2815

Purple R*, Sakurai T, Sakaguchi M*, Auditory conditioned stimulus presentation during NREM sleep impairs fear memory in mice, Sci. Rep., 7:46247, 2017 Apr, *=corresponding authors,  DOI: 10.1038/srep46247.

Fujinaka A¥, Li R¥, Hayashi M, Kumar D, Changarathil G, Naito K, Miki K, Nishiyama T, Lazarus M, Sakurai T, Kee N, Nakajima S, Wang SH, Sakaguchi M*, Effect of context exposure after fear learning on memory generalization in mice, Mol. Brain, 2016 Jan, 9:2, *=corresponding author, ¥=equal contribution, both undergraduates, DOI: 10.1186/s13041-015-0184-0.学長表彰受賞

Sakaguchi M*, Kim K, Yu LMY, Hashikawa Y, Sekine Y, Okumura Y, Kawano M, Hayashi M, Kumar D, Boyden ES, McHugh TJ, Hayashi Y*, Inhibiting the activity of CA1 hippocampal neurons prevents the recall of contextual fear memory in inducible ArchT transgenic mice, Plos ONE, 2015 Jun, 10(6): e0130163. *=corresponding authors

03 経歴

1995年4月 - 2001年3月 筑波大学医学群医学類
2001年4月 - 2005年3月 慶應義塾大学医学部生理学教室 研究生
筑波大学人間総合科学部 分子統合生体統御医学(博士過程)
2005年4月 - 2007年3月 慶應義塾大学医学部生理学教室 助手
2007年4月 - 2009年3月 カナダトロント小児病院研究所
2009年4月 - 2010年9月 日本学術振興会 海外特別研究員
2010年10月 - 2011年3月 独立行政法人理化学研究所 研究員
2011年4月 - 2013年1月 理化学研究所 基礎科学特別研究員
2013年4月 - 現在 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構 独立准教授

もっと知りたい!Q&A もっと知りたい!Q&A

なぜ研究を志したのですか?

新しい治療法を開発したい

医学生としてのトレーニング期間中、特に神経分野で多くの治療法の無い難病患者を目の当たりにしました。その当時、筑波大学におられた岡野栄之博士(現慶応大教授)、中内啓光博士(現スタンフォード大教授)の研究室で学ばせて頂き、研究者が医学の進歩に果たす役割について、多くの示唆を得ました。また、先輩である柳沢正史博士(現筑波大学睡眠研究機構長)、櫻井武博士(同副機構長)のアメリカでの活躍を耳にし、自分でも研究を通じて医学に貢献できるのではないかと考えるようになりました。まだまだ道半ばですが、日々自分の手で新しい発見を実感できる醍醐味は代え難いものが有ります。

研究室の「ウリ」はなんですか?

寛容性

研究の目的に応じて、異分野でも様々な技術を柔軟に取り入れています。例えば情報工学、次世代シークエンサー、霊長類の無線睡眠記録・解析技術などを用いています。外国人在籍数や海外からのインターン受け入れが多いことも特徴です。国内外の研究機関、例えば、オックスフォード大学、エジンバラ大学、コロンビア大学等と共同研究を行っており、これまで3名の学類生が海外実習を行いました。職位にとらわれず研究を楽しめる環境を作ることにも努力しています。例えば最近、学類性(学部学生)2人が筆頭著者で国際誌に論文を発表しました。メンバーのバックグラウンドも多様で、工学・情報・体育など生物学以外の学問分野の出身者がそれぞれのスキルを存分に活かして研究を進めています。

最近ハマっているものは?

動植物が形作る多様な文化や自然に触れることが好きです。個人的なお薦めは、
1.クルーガー自然保護区(南アフリカ)
ヒトの関与が最小限に抑えられた広大な土地で、チーターなどの希少種を含め多くの動物が自然に近い状態で生息する姿を見ることが出来ます。
2.カッパドキア(トルコ)
地底深く広がる空間に、まるでアリのように生活していた人間の営みを体感することができます。トルコにはイスタンブールにも広大な地下都市が有り、そちらもお薦めです。
3.カナダの自然(カナダ)
カナダには数え切れないほどの美しい自然が有り、バンフ国立公園(Alberta)、エメラルド湖(BC), イエーロナイフのオーロラなどが代表的です