ロバート・グリーンRobert Greene

所属:筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構、テキサス大学 サウスウエスタン医学センター

研究テーマ

基礎生物学

睡眠とその制御—大脳皮質の徐波の役割

01 研究概要

睡眠時間が2~3時間ほど短くなるだけで、私たちは不快感を覚え、たとえば運転などの日常的なタスクの作業効率が著しく低下します。幸運なことに、眠ることでその状態から回復することができます。脳の機能を回復させるためには、睡眠ステージの中でも特に深いとされる徐波睡眠が重要であると考えられています。徐波睡眠中には、皮質にある神経細胞群のオン(活動)・オフ(静止)が強く同調し、脳波(EEG)に特徴的なパターンが現れます。このオンの状態における神経活動のパターンは覚醒時とよく似ていますが、じつは重要な違いがあることが、我々の最近の研究からわかってきています。私たちの研究グループでは、徐波睡眠中の皮質神経細胞およびそれらが構成するネットワークを詳しく調べることで、特徴的な神経活動パターンにどのような機能があり、どう制御されているのかをつきとめようとしています。

UT Southwestern

02 主な論文

Locus coeruleus and dopaminergic consolidation of everyday memory. Takeuchi T, Duszkiewicz AJ, Sonneborn A, Spooner PA, Yamasaki M, Watanabe M, Smith CC, Fernández G, Deisseroth K, Greene RW, Morris RG. Nature. 2016 Sep 15;537(7620):357-362. doi: 10.1038/nature19325. Epub 2016 Sep 7

An Adenosine-Mediated Glial-Neuronal Circuit for Homeostatic Sleep. Bjorness TE, Dale N, Mettlach G, Sonneborn A, Sahin B, Fienberg AA, Yanagisawa M, Bibb JA, Greene RW. J Neurosci. 2016 Mar 30;36(13):3709-21. doi: 10.1523/JNEUROSCI.3906-15.2016

Diversity in GABAergic signaling. Vogt K. Adv Pharmacol. 2015;73:203-22. doi: 10.1016/bs.apha.2014.11.009. Epub 2015 Jan 14.

03 経歴・受賞歴

1972年にオハイオ州ギャンビアにあるケニオン大学で学士号、1982年にワシントンDCのジョージ・ワシントン大学で博士号、そして1983年にメリーランド大学にて医学博士号を取得しました。その翌年から、メリーランド大学でポスドクとして神経生理学および神経薬理学の研究を行いました。1984年~1985年、チューリッヒの大学病院の脳神経外科でFogarty and Swiss National Science Foundation研究員として従事。 1989年から1995年の間、ハーバード大学医学部精神科およびBrockton/West Roxbury VA Medical Centerのレジデントとして働き、その後、助教授および准教授を務めました。 2001年より、テキサス大学サウスウェスタン医学センター精神医学科の教授に就任しました。その他、2012年からブラウン大学の客員教授、2014年からIIISの教授を兼任しています。

もっと知りたい!Q&A もっと知りたい!Q&A

なぜ研究を志したのですか?

科学はおもしろく、やりがいを感じるから

科学は毎日、私たちに新しい挑戦をプレゼントしてくれます。新たな問いをみつけ、それを解決していく。自然から学ぶことは楽しいですよね。

最近ハマっているものは?

ボートセーリング

セーリングもまた、自然との対話といえます。風や海流の動きを読みながら、自分が行きたい方向にボードを動かしていく必要があります。航海でどこまでも広がる海原を見ることが好きです。最近は、自分の生まれ故郷の近くで作られた昔ながらの木製のボートでセーリングをしています。