2022.12.21

IIISの研究者2人が「筑波大学若手教員奨励賞」を受賞

    本学の研究力向上に貢献し、業績をあげた若手教員に贈られる「令和4年度筑波大学若手教員奨励賞」を、国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)の長谷川恵美助教(櫻井平野研究室)、朴寅成研究員(徳山研究室)が受賞されました。
    長谷川さんが学術誌「Science」にて、筆頭著者として論文「Rapid eye movement sleep is initiated by basolateral amygdala dopamine signaling in mice」を発表したことは受賞につながりました。同研究成果は、これまでほとんど謎だったレム睡眠ゲーティング機構を明らかにしたことで、睡眠障害・ナルコレプシー症状の一つであり、REM睡眠関連症状であるカタプレキシーの解明にも貢献したと医学的に高く評価されています。
    一方、朴さんは筑波大学スポーツ医学系で学位取得後、国際統合睡眠医科学研究機構で睡眠とエネルギー代謝との関連に焦点を当てた研究を行っています。彼は学術誌「Scientific Reports」にて「Exercise improves the quality of slow-wave sleep by increasing slow-wave stability」、「Sleep Medicine Research」にて「Effects of body pillow use on sleeping posture and sleep architecture in healthy young adults」の研究成果をそれぞれ発表。同成果はヒト睡眠研究において、新たな睡眠の質の解析方法(脳波エンベロープ解析)を用いた運動と深睡眠との関連、抱き枕を用いた睡眠時体位と睡眠(睡眠時無呼吸症候群の改善)の関係にそれぞれ焦点をあてたもので、早期の社会実装が期待できると評価されています。
    若手教員奨励賞は39歳以下の研究者が対象で、前年度の実績に対して、高評価を受けた研究及び論文学術雑誌への論文掲載のほか、学会賞や財団賞の受賞、大型の外部資金の獲得などが評価対象となります。表彰状のほか、副賞(研究費20万円)が授与されます。

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